[ペダル開発秘話2] Violence Bufferが誕生した理由

Valkyrie SpearのKENZOです。

当ブログではValkyrie Spearのペダルをより深く知って頂くためにここでしか知ることのできない情報を書いていきます。第二回目ということで今回はこの青色が特徴のエントリーモデルのバッファーViolence Bufferが誕生するまでの話をさせて頂きます。

まず、当ブランドの代表ペダルViolence Booster MK IIをリリースした1年半年後の2022年11月にこのユニティーゲイン・バッファーViolence Bufferをリリースしました。

実はこのモデル、ブランド立ち上げ当初は私の中には構想すらなくリリースする予定も全くありませんでした。

このモデルの構想に関しては遡ることViolence Booster MK IIをリリースしてしばらく経った頃になります。

Violence Booster MK IIは嬉しいことに多くのギタリストやベーシストの方々にお使い頂き、さまざまなペダルボードの環境で試していただきました。そしてサウンドに関しては多くの嬉しいご評価をたくさん頂きました。また、いくつかご要望の意見も頂きました。

その中で特にベーシストやハイゲインのギタリスト様よりユニティーゲイン対応の要望は結構多くありました。

なので私は好評だったViolence Booster MK IIのサウンドをベースとしてゲインをキープさせたユニティーゲインのバッファーを作る構想を考え始めました。

そしてもっと多くの方にValkyrie Spearのペダルを使って頂きたいという思いから少しでも手に取りやすい価格にするべく極めてシンプルな構成を目指しました。

なのでこのモデルはフットスイッチもつまみもありません。

それ故に常にONで使用して頂くペダル。すなわち”Always ON”推奨となります。

こうしてシンプルを追求したViolence Bufferの原型ができてきたわけです。

ちなみにケースのデザインと色はペダルのキャラクターをイメージした上で直感で決めています。今回は透き通るピュアさとパワフルで臨場感が溢れる音の広がりを表しています。

次にこのモデルの重要なポイントとなる音作りの話です。

このViolence BufferはViolence Booster MK IIのサウンドをベースにしているので「太く艶やかなサウンド」という特徴は同じです。

Violence Booster MK IIのサウンドと比べて少しだけ異なるところはViolence Bufferの方がトレブルのレンジのキレが重視され少し硬めでタイトな印象というところかと思います。どちらも艶感はありますが、もし音の重心をトレブル寄りにしたい方はViolence Bufferを、ローからミッド寄りにしたい場合はViolence Booster MK IIの方を試して頂ければ良いと思います。

そしてViolence Bufferには音の変化を楽しめるように遊び心として内部に小型のスライドスイッチを仕込みました。

これは初期状態ではユニティーゲイン(0dB)に対して、スライドスイッチを切り替えると約1.4倍(+3dB)のゲインを持つ設定に変わり一味違うサウンドを楽しむことができます。

どんな違いかはぜひあなたのペダルボードで試してみて、しっくりくる方の設定を探してみてください。

こうして遂にViolence Bufferが完成していきました。

これがViolence Bufferへと派生するまでのストーリーとなります。

ペダルボードの初段にいれるか最後段にいれるか、歪み系ペダルの前後にいれるかなど使い方は人それぞれですので色々と使い込んで楽しんで頂ければ幸いです。

最後になりますがここに書いたとおりこのViolence Bufferはこの記事を読んでくださっているあなたを含めて、私と関わって頂いているプレーヤーの方々の声によって作られたと言っても間違いではありません。

Valkyrie Spearは現場の声を大切にしています。これからもプレーヤーの皆様と共に進んでいきます。

そして、もし機会がありましたらここに書いたViolence Bufferの上位モデルとなるベースモデルViolence Booster MK IIの音の違いも比べてみてはいかがでしょうか。


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